冷え性を改善するには、靴下の重ね履きや湯たんぽで「冷え」の原因を外側からブロックすることも大切です。
それとともに、飲み物を、冷たい水やジュースから温かい飲み物に変えるだけでも、体を内側からポカポカと温めることができます。
体を温かくする飲み物とは?
体を温かくする飲み物は、実は単にその温度が高ければ”温まる”というようなものではありません。
たとえば、温かい緑茶、コーヒーは一見、体が温まりそうに感じますが、実は、最終的には血管を縮め血行を悪くするので体を冷やすほうへ働くのです。
発酵させていないお茶は体を冷やす方向へ働き、発酵させたお茶は体を温める方向へ働くそうなので、紅茶やウーロン茶は「温める飲み物」だと言えます。
ですが、「体を温める」という側面から見たら、紅茶やウーロン茶は良いのですが、「お茶は消化吸収障害をもたらす」という、気になる話題もみつけました。
お茶のタンニンが消化吸収障害をもたらす?!
Morning Cup of Tea Photo by dragonflysky
Dr.新谷弘実の「病気にならない生き方」という本によれば、「お茶を沢山飲む習慣がある人の胃相(内視鏡で見た胃の中の状態)は悪い」ということが書かれています。
お茶に含まれる「カテキン」は抗酸化作用を持つということは確かなのですが、これがいくつか結合すると「タンニン」と呼ばれる渋み成分に変わり、それが空気に触れてタンニン酸に簡単に変わり、タンパクを凝固させる働きがある。
そして、このタンニン酸を多く含む、コーヒー、緑茶、紅茶、中国茶(発酵させたお茶)を常飲している人の胃は、粘膜が薄くなる収縮性変化が起きていて、胃がんになりやすい。
また、Dr.南雲吉則の「空腹が人を健康にする」という本では「空腹時にお茶やコーヒーを飲んではいけない」と。
「カフェイン」はアルカロイドの一種でニコチン、コカインに含まれる麻薬成分の一種。
副交感神経を刺激し、また、タンニンという成分で消化管の粘膜が変性を起こして消化吸収障害が起こる。
ウーロン茶が脂っこい料理に合うのは消化吸収障害を起こす性質があるから。
…なのだそうです。
”体を温める飲み物だから”という理由だけで、数ある飲み物の中からそれを選ぶのはちょっと危険。
これから、それを”体を温めるためにわざわざ飲む”のですから、飲み物の本質を知って、せっかくなので、体に負担の少ない物を選んだ方がいいなぁ、と思いました。
これを読んで、わたしはカフェでは紅茶をいただきますが、家ではなるべくお茶やコーヒーは飲まないようにしました。
体を温める飲み物として、わたしは普通に、お湯におろし生姜+はちみつを溶かした「生姜&はちみつ湯」か「生姜はちみつ葛湯」を飲んでいます。
生姜は体を温める食材として古くから有名です。
その効能はWikipediaにも次のように書かれています。
発散作用、健胃作用、鎮吐作用があるとされる。
発散作用は主に発汗により寒気を伴う風邪の初期症状の治療に使われ、健胃止嘔作用は胃腸の冷えなどによる胃腸機能低下防止などに使われることが多い。
生姜を加えた葛湯は、身体を温めて、免疫力を高めるため、風邪の民間療法によく用いられる
昔からある「生姜を入れた葛湯」は素朴で安全な飲み物なのではないでしょうか。
生姜葛湯作り方
水 小さじ1
葛粉 小さじ1
はちみつ お好みで
生姜すりおろし 一片
〜作り方〜
- 湯のみ茶碗に、葛粉と水を入れて混ぜ合わせる
- はちみつをお好みで加えて混ぜ合わせる。
- 熱湯を加えて、半透明になるまでよく練る。
葛湯の”葛”もまた、生薬として有名な「葛根(かっこん)」。
風邪薬として有名な「葛根湯」には、この「葛根」が用いられています。
せっかくなら、それがこれからの体を温める習慣になるかもしれない飲み物ですから、体に優しいものを飲みたいですね。
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