日本では100人に3人はパニック症状を持つと言われています。
それは芸能人でも同じで、自ら公言はしていませんが、Kinki Kidsの堂本剛さんや、globeのマーク・パンサーさん…、最近では綾野剛さんもそうではないか?とささやかれています。
そんな中で、自ら「パニック障害」を告白し、克服した芸能人のかたがいらっしゃいます。
プロ野球の長嶋茂雄さんを父にもつ、元プロ野球選手の長嶋一茂さんです。
我が家も、パートナーのkuniちゃんがパニック障害で2012年の8月に倒れて救急車で運ばれました。
10年ぶりの再発です。
「もうパニックなんかで倒れたくない!何か克服法はないか?」と探していた矢先、長嶋一茂さんの本「乗るのが怖い〜私のパニック障害克服法」と出会いました。
長嶋一茂さんは、その克服方法と記録を本として出版されています。
わたしたち夫婦はそれを読み、…幸い夫婦だけの生活なので、
kuniちゃんだけでなく、わたしも(誰にでも起こりえると思うので)長嶋一茂さんの行った「パニック障害 克服方法」を実践してみることにしました。
パニック障害克服方法 長嶋一茂さんから学ぶ「断食」
先日、TV番組「行列の出来る法律相談所」で「ファスティングダイエット」として、長嶋一茂さんが1年に3回、3日断食をしていることを放送されていました。
ファスティングダイエットとは「断食」のことです。
長嶋一茂さん自身は「断食」は元々ダイエットを目的ではなく、パニック障害克服のために行っていて、
本の中で「とにかく早く治したい、そんな意欲のある人には断食もおすすめである。」というくらい効果のある方法だと書かれています。
理想的な期間は、三日間。
三日断食して、その後、通常(わたしの場合1日1食)に戻す。
そしてさらに余裕があれば、一週間後にまた三日断食をする。
私の場合、それを二度も繰り返した頃には頭と体の中に鬱積したいろいろなモヤモヤがすっかり取れている。
そして、今も日常は1日1食を続けて、たまに一日くらいの断食もしているそうなので、かなり「断食」への長嶋一茂さんの信頼は厚いようです。
Spirit + Nature Photo by h.koppdelaney
そしてさらに、通常の食についても、
パニック障害にとって減量は絶対必要な条件。
減量をすれば、血糖値なども正常に戻すことができ、内蔵の健康も回復できる。
パニック障害克服のための理想の食卓は、ご飯は白いご飯でなく、雑穀米か麦飯か玄米。
動物性タンパク質は魚を中心に。
あとは野菜や海藻などで食物繊維を摂る。
なるべくゆっくりたべること。
そうすれば、なにも薬に頼らなくとも、パニック障害の症状はかなり良くなっていくはずだ。
と書かれていました。
わたしたちはこの本と出会った3月末から、1日3食を2食に減らし、そして合間に1日1食や1日断食や3日断食を実行しました。
断食をすると、今まで重かったお腹がとても軽くなるのを感じました。
夫婦で毎朝腹痛に悩まされていたのですが、それが無くなる日が多くなりました。
二人とも体重が落ちて、kuniちゃんは53㎏→46㎏へ。
わたしは48㎏→42㎏へ。
よく、「あまり食べないと体力気力がなくなったりする」とか「リバウンドがありそう」と言われますが…。
実践して感じたのは、それとまったく逆で。
今まで、沢山の人がいるスーパーなどに買い物に行っても、ぐったりと疲れてすぐ寝転んで…だったのに、
現在は、帰ってきてすぐでもサクサク動けて、なんだか体が強くなって、集中力が増した感じです。
食事量が減ってから、とても体の調子がいいし、気分がいいです。
この快適さを捨ててまで元の1日3食に戻りたくはないので、私たちの中ではリバウンドは考えられません。
食べ物も薄い味付け、少量で満足感が得られるようになり、「家でのフツーの食事」が(自分で作っていても)美味しく感じられて、待ち遠しくなりました。
以前よりも料理するのも楽しくなったかも♪
パニック障害に断食は本当に効果的なのか?
lotus garden 2 Photo by kakki****
kiniちゃんのパニック障害がまだまだ完治…と言い切るにはもう少し!な感じですが、それでも断食は、わたしたち夫婦には、ものすごく効果があったような気がします。
うつ病や、パニック障害、引きこもりなどの症状の原因を調べてみると、セロトニンという神経伝達物質が不足していると起こりやすいようです。
セロトニンとは、生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節など生理機能や気分に大きく影響している神経伝達物質(信号のようなもの)です。
セロトニンが増えると、人は安心感と穏やかさ、幸せを感じて、セロトニンが少なくなると怒りやすくなったり、気力を無くしたり、気分が滅入りがちになったりします。
セロトニンをWikipediaで調べると次のように書かれていました。
生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などの生理機能と、気分障害・統合失調症・薬物依存などの病態に関与している。
ドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる働きがある。
ホルモンとしても働き、消化器系や気分、睡眠覚醒周期、心血管系、痛みの認知、食欲などを制御している。
そして、パニック障害やうつ病の人はこのセロトニンがストレスによって、正常に働かず、うまく伝達されていない状態になっているようです。
松生 恒夫さんの著書「腸内リセット」という本の中で、
「多くの神経症やうつ病の患者は胃腸に変調を来たしている。腸内をリセットすると機能を整え、セロトニンを増やすことが可能」だと書かれています。
…とすれば、断食も、この腸内リセットによってセロトニン増やす効果が上がっているのではないかと思われます。
腸内リセットでセロトニンが増える理由
アメリカの神経生理学者が、「セカンド・ブレイン=第2の脳」という本の中で、「腸にも脳がある事」を書いて大きな話題となりました。
博士は脳の専門家で、研究をしていくなかで、脳に存在しているはずの神経伝達物質「セロトニン」が腸にも存在する事を発見。
体内のセロトニンのわずか1%が脳で作られ、95%が腸で作られている事が解ったのです。
断食をして胃腸野消化活動を休ませて、腸内をリセットすれば、人間の持つ自己治癒力(回復力)で体の機能が整い、セロトニンがキチンと伝達されて、その結果、心が穏やかになる…というのも解る気がしました。
…となれば、わたしたちに起こった体や心の変化や、
長嶋一茂さんの言うように「断食によってパニック障害をはじめとする心の不安から引き起こされる病気の改善にも効果がある」ことも納得できる気がしました。
胃腸をリセットすることで心も穏やかになり幸せになるって、断食ってスゴいかも!
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