甘酒には製法が大きく分けて2種類あります。

米麹による製法と、酒粕による製法。

勿論、この両方の製法を合わせたり…いろいろなのですが、こういった製法の違いによる成分や効能の差はないのでしょうか?

米麹 甘酒の効能と酒粕 甘酒の効能の違いは?

甘酒作り方
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麹を使用する製造方法

米こうじと米が原料。

150gの米、3合の水で作った粥を50 - 60℃程度に保温し、200gの米こうじを混合、撹拌し、1晩かけて発酵させ、デンプンを糖化することで甘味を得ます。

発酵の過程で乳酸菌が少量混入して、コウジカビの酵素による発酵のほか、乳酸発酵も進行します。

基本はお砂糖無しですが、市販のものでは砂糖などを加えて飲みやすくしているものが多い。

麹とは?

米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたもの。

コウジカビは、増殖するために菌糸の先端からデンプンやタンパク質などを分解する様々な酵素を生産・放出し、培地である蒸米や蒸麦のデンプンやタンパク質を分解し、生成するグルコースやアミノ酸を栄養源として増殖。

酒粕を使用する製造方法

酒粕が原料。

湯に酒粕を溶いて加熱し、砂糖などの甘味を加えて作ります。

日本酒由来の酒粕には、発酵酵母など各種栄養素も多く含まれていて、製法も簡単。

日本酒由来の酒粕ではなくこぼれ梅(みりん粕)を使用する場合もあります。

材料の酒粕にはアルコールが含まれているため、作られた甘酒に少量のアルコールが含まれている。

酒粕(さけかす、酒糟)とは?

日本酒などのもろみを、圧搾した後に残る白色の固形物。

ペプチド・アミノ酸・ビタミン・酵母などが含まれているので、栄養素に富んだ食品としての価値が見直されている。

米麹による製造法の甘酒と酒粕による製造法の甘酒との違いは、アルコールが含まれていること、砂糖が使用されていること、のふたつ

甘酒には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖や、システイン、アルギニン、グルタミンなどのアミノ酸、ブドウ糖が含まれています。

これらの栄養はいわゆる栄養剤としての点滴とほぼ同じ内容であることから、甘酒は「飲む点滴」と言われるようです。

米麹による製法と酒粕による製法とでは、ブドウ糖以外製法(後述)による差異も少ない。〜Wikipedia〜

どちらもあまり栄養素的な差異はないのなら、効能もあまり差ははいように思います。

なので、製法を選ぶ時はアルコール分と砂糖が含まれている酒粕製法か、含まれていない米麹製法か?を選べばよいのだと思いました。

例えば、小さなお子様と一緒に甘酒を楽しむなら、米麹製法による甘酒の方がアルコールの心配はないですし、甘い味が好きなかたは酒粕製法の物や、あるいは米麹製法のものにはつみつなどを加えて飲んでもいいと思います。

そして、甘酒は飲むだけでなく、マクロビオティックでは砂糖の代わりに甘味料として使われることが多いのだそうで、「ジャパニーズヨーグルト」として海外に販売している企業もあるのだとか。

お料理に隠し味で甘酒を使うというのも、味に深みが出ておいしそうですね。

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